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Q16 穴あきと、はんだボールとは関係があるのでしょうか?

ANSWER 1. 観察のポイントと発生のメカニズム 穴あきの原因にはいろいろな因子によるが因果関係があります。片面基板及び両面基板いずれの場合もあります。写真aは片面基板で上のフィレットからはんだボールが発生しています。はんだボールはランドの穴の中でも確認できます。この写真の穴あきは、むしろランド穴に対してリードが細すぎ、さらにクリンチしているのも原囚に挙げられます。この穴の内部に水分が存在していると、予熟ゾーンを過ぎても水分は蒸発しきれず、はんだバスの中で一気にガス化して、穴あきとなっています。 写真bは中央のフィレットから発生したはんだボ-ルです。これは穴あきではありません。写真cはこれを側面から撮影したもので、フィレットの中腹部にこれからまさに飛敗しかかった半球状の突起が4点確認できます(対策の項を参照)。フィレットは自らの噴 出で光沢がないのが特徴です。 一般には正常なフィレットは肌が滑らかであるのに対し、写真cのフィレットでは表面が滑らかではなく、がさついた状態となっています。これはアッセンブリが二次噴流面から離脱する時にも、穴の内壁から水蒸気が出て爆発し、フィレットになる溶融はんだを吹き飛ばした、その勢いで基板面にはんだボールとして付着したものです。 スルーホール内部から発生したガスはさまざまな創造物となり目を楽しませてくれます、写真dはドームとなった屋根部が欠損した姿、写真eは太鼓状にふくらんだ姿、写真fは風船がつぶれた姿を見せてます。基板の反対側がレジストで閉ざされていると起きやすくなります。 2.予想される不具合 水分がスルーホール内に存在していたことが原因になります。基板スルーホールの中は水分単独ではなく、洗浄不足による基板エッチング液の残留あるいはめっき液の残留があります。噴流はんだ付けで水分が一時的に蒸発することはありますが、スルーホール内に残留しているイオン物質がやがて吸湿すると、両面基板あるいは多層基板では、スルーホールの壁面を腐食し、導通不良の事故へ進展することがあります。 3.対 策 同じロットの基板の同じ穴径のスルーホールにやに入りはんだでコテ付けしてみます。この時、実体顕微鏡で観察しながらはんだ付けをします(できればビデオで撮影しますと良く分かります)。はんだが付いてもしばらくコテを当てた状態で観察すると、火山の噴火のようにガスが出て来るのが確認できます。このガスがはんだボールの発生の引き金となります。さっそく基板メーカーに改善を要求することになります。

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