Q14 セラミック基板にはんだ付けする場合、どのような点に注意したらよいでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

ANSWER

1.観察のポイント

セラミック基板のAg-Pdのはんだ付けの問題点は3点あります。

①熱容量が大きいため熱不足になる。

②加熱オーバーでAg-Pdがはんだ喰われを起こす。

③フッ素系活性剤でマイグレーションが起きやすくなる。

①の場合、加熱を誤ると急激にコテの熱が奪われ、Ag-Pdとはんだとの界面で温度が低くなり、充分はんだが濡れなくなります。このため、やに付けのような状態になって簡単に剥がれることがあります。

②は加熱オーバーになった場合、Ag-Pdにはんだの成分か浸透してアルミナとAg-Pdとの界面が熱劣化を受けることになります。この緋果、図aに示したようにアルミナの表面から剥がれが起きます。Ag-Pdの表面は先ずフラックスで酸化物が除去され、溶融はんだが直接接触します。はんだから主として錫がAg-Pdに拡散(むしろ浸透する表現が適切)し、Ag-Pd部は厚みを増します。ちょうどAg-Pdの初期の厚みの使近くなりますと、Ag-Pdの成分が溶融はんだに溶け出します。

①の場合ははんだとAg-Pdの界面で、また、②の場合はAg-Pdとアルミナの界面で剥離を起こします。②の場合について説明を加えます。アルミナの表面が汚染されていた場合、Ag-Pdを印刷しますと、次工程の焼成の時に汚染面からガスが発生して、ブローホールを形成します。この場合ははんだ付け後Ag-Pdとアルミナの界面で剥離を起こすことがあります。判断基章はは断面の組織観察をして、Ag-Pdの厚みが倍近くなっていればオーバー加熱、溶融はんだの拡散が巡行していなければアルミナ表面の汚染が原因となります。図b参照

③のマイグレーションはフッ素系とエタノールアミンの組み合わせの活性剤が使用されているやに入りはんだで顕著に発生します。早い場合ははんだ付げ直後、コテを抜いた時に銀のマイグレーシヨンが発生します。エタノールアミンの還元性とアルミナの触媒的作用が考えられます。

2.対策

①及び②は温度管理を徹底し、常に一定の条件ではんだ付けをしなければなりません。生産性を高めるためには余熱を行うことが有利です。はんだ付け作業は一回のコテを当てただけで確実に酸化物を除去しはんだ付けを完了することが大切です。リワークする場合はAg-Pdの喰われが懸念されますので、断面観察でどの条件で作業するかを決定しておかなければなりません。リワーク後の錫の浸透の深さは初期のAg-Pdの厚みの2/3位でとどめておくべきです。

③のマイグレーションについてはやに入りはんだの選定を誤らないことです。現在やに入りはんだ でアルミニウムに付く活性剤はフッ素入りの活性剤に限定されています。選定に際してはメーカにフ ッ素入りかを打診するのは当然ですが、家庭用のアルミホイルに直接はんだ付けして、アルミホイルにはんだが付くか否かをチェックすることをお勧めします。はんだが付けばフッ素系のやに入りはんだです。

事故の事例としては、Ag-Pdが使用されているはんだ付け部で、チップ抵抗、ハーメチック、圧電ブザー、アルミナ基板、などがあります。

フッ素はガラスを溶かしますので、ガラエボ基板のプレス打ち抜き部近くにはんだ付けパッドが整 列しているような箇所は注意しなけれななりません。ここにフラックスが浸透しますとガラスが侵さ れて、絶縁不良の恐れがあります。アッセンブリのはんだ付けには充分な検討の上で使用されることが望まれます。

カテゴリー: やに入りはんだ付け編Q11-15   パーマリンク

コメントは受け付けていません。