Q11 基板上のゴミ或いは噴流はんだ槽の異物がはんだ付け性に及ぼす影響を教えてください。

 

ANSWER

1.観察のポイント

はんだ付け時に存在するゴミの類は千差万物です。比較的多いのは次の通りです。

①基板の樹脂粉(ガラス繊維、樹脂破片)

②繊維クズ。(手袋、衣類、帽子、ウエス)

③紙の繊維。(ティッシュペーパー、書類、段ボール、)

④毛(筆、毛髪)

⑤高温はんだでリードにはんだ上げした時に付着した酸化物。

⑥被覆線の被覆材

写真aに示したようにはんだ付け時にリードに異物が引っかかって穴あきの原因になります。これは筆の毛ですが、この毛がリードから離脱していれば原因不明の穴あきになります。

緊急の電話が入って解析したのが写真bのリード抜けです。写真cに示したように手袋の繊維がリードに絡んではんだ付け不良になったものです。このように1本の繊維クズではんだ付け不良になる場合もありますが、写真dに示したようにフィレットに閉じこめられる場合があります。

写真eは、噴流はんだ槽で発生したドロスが固化したものが、リードに引っかかってフィレットの外観不良となっています。このドロスがさらに大きい場合は穴あきとなります。

2.生産性と信頼性に及ぼす影響

このように基板或いは部品に付着していたゴミの類、或いははんだバスに存在していた固形のゴミは初期はんだ付け不良となります。

フィレットの表面に付着しているだけでは、強度に対する不安はありませんが、フィレットの内部にも介在している場合は、はんだ割れの危険性をはらんでぃます。

3.対 策

基板表面にドロスの存在が確認でき、フィレットに小さな穴あきがあった場合は、スルーホールの内部にもドロスが残留してることもあるので、修正は噴流はんだのフィレットを溶融して吸い取り、異物を除去してから修正はんだ付けを行います。このように繊維クズの付着があった場合は、全て修正の対象となります。

写真fは、フッ素系活性剤のやに入りはんだの電圧印加耐湿性試験を実施した時、繊維クズで発生したマイグレーションです。

繊維には、化繊、植物繊維、羊毛などがありますが、植物性の繊維クズがパターン問にまたがっていた場合、絶縁不良の原因にもなります。それは植物繊維は全て水の通り道だからです。

外観では繊維クズが化繊なのか植物性なのかの判断はできません。判断できないものであれば日常の作業でゴミ撲滅を実施しなければなりません。少なくともゴミのレベルまで視野を広げて、整理、整頓、清掃の徹底が望まれます。噴流はんだ付けラインの清掃は汚れが確認された時点で実施します。

もちろん、コンベアが動いている時はゴミ、はんだクズ等があってはなりません。

参考までに、写真fの白色物質ははんだの腐食生成物です。

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