Q18 部品のリードの腐植とはんだ付け後のスルーホール内の挙動を教えてください。

 

 

 

 

 

 

1.観察のポイント

写真aは、はんだ付け前の抵抗のリードを示したものです。よくリードの表面は部分的に腐食している場合があります。

噴流はんだ付けではフラックスが塗布されると、腐食部の水分とフラックス中の活性剤分とが結びつきます。

さらにこれが予熱ゾーンで加熱されるとこの結びつきは強固になります。

この状態ではんだバスに入るとこの箇所から盛んにガスを発生します。写真bでは、スルーホール内のリード線の周辺からガスが多数発生しているのが観察できます。さらに加熱が続くとガスは互いに融合して大きくなり、写真Cに示す大きなブローホールに発達することがあります。

2.予想される不具合

溶融はんだ中のブローホールははんだが凝固するとその容積は小さくなります。このことはブローホールがただの空間ではなく、圧縮された空気が詰まっていると考えることができます。したがって、この空間は膨張しようとする力を持っています。写真bのフィレットに存在する大きなブローホールは、使用環境の温度サイクルを受けて膨張収縮を繰り返すことにより、はんだ割れの原因となります。

3.対 策

日頃、実作業に従事している人なら、リードの汚れは目視で識別できます。正常品と比較して一瞬のうちに目に付くようなら、これは要注意です。メーカーに連絡することが第一優先となります。部品メーカーでは、リード線はメーカーから購入しているのがほとんどです。アッセンブリの現場から苦情が出たのであれば、部品メーカーは社内在庫品を確認した上でリード線メーカーに改善してもらわなければなりません。

リード線メーカーでは抵抗などに使用されるリード線は、最終線径まで線引すると鋼線をフラックスの中を通し、次に溶融はんだ(或いは溶融すず)中に自動浸漬し、はんだめっき線を作ります。無洗浄タイプのフラックスを使用しているので残流は普通洗浄しません。一般にはリード線の腐食は斑点状が特徴です。はんだめっきした時のフラックスがはねて付着し、それが吸湿した可能性があります。リード線のメーカでは、フラックス中の水分量とイオン物質の量を測定します。この結果によって、フラックスを交換するか否かを決めなければなりません

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